普通方式の遺言書は3種類
遺言書には普通方式と特別方式がありますが、普通方式が一般的です。
特別方式の遺言書とは病気などで死期が迫っている場合、伝染病などで隔離されている場合などがあります。
普通方式の遺言書とは自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類です。以下それぞれの作成方法、メリット、デメリットをみていきます。
1、自筆証書遺言
作成方法
全文を自筆する。
作成日付を記す。
本人が署名捺印する。
以上3点で遺言書として認められます。封印をする必要はありません。印鑑は認印でも構いません。しかし、ワープロ、パソコンで書かれたものは無効です。また日付は正確に記入が必要です。6月大安では無効です。その他、内容によっては遺言書として認められない場合もありますので注意が必要です。
メリット
いつでもどこでも手軽に作成できる。
費用が安い。
秘密裏に作成できる。
デメリット
紛失の心配がある。
発見されない場合もある。
様式、内容によっては無効になることもある。
死後に相続人が家庭裁判所でチェックをしてもらう必要がある。
(検認手続きといいます。)
*検認手続きについて詳しくはこちら、家庭裁判所のページです。
2、公正証書遺言
作成方法
公証役場に行き、公証人と内容を確認しながら、公正証書遺言を作成してもらいます。その際、身分、財産に関する書類を持参します。その後指定日に公証役場に出向き、証人二人とともに公証人による内容の読み聞かせ、閲覧をして、署名捺印をします。公証役場はどこの公証役場でも構いません。
メリット
様式、内容不備で無効になることはない。
紛失の心配がない。
・原本が公証役場で保管されます。
・保管期間は20年、または100歳に達するまでです。
死後に相続人が家庭裁判所でチェックをしてもらう必要がない。
(検認手続き不要です。)
デメリット
公証人手数料がかかる。
公証役場に行く手間がかかる。
証人(2人)が必要。
3、秘密証書遺言
作成方法
遺言書を作成し、署名捺印をし、封筒に入れ、遺言書に使ったものと同じ印鑑で封印をします。その後、証人二人とともに公証役場に行き本人、証人が署名捺印をします。遺言書の作成、封印は本人がする必要があります。本文は自筆でなくワープロ。パソコンで作成しても構いません。
メリット
誰にも内容を秘密にできる。
デメリット
内容によっては無効になることもある。
死後に相続人が家庭裁判所でチェックをしてもらう必要がある。
(検認手続きといいます。)
公証人手数料がかかる。
公証役場に行く手間がかかる。
証人(2人)が必要。
おすすめは
それぞれメリット、デメリットはありますが、おすすめは公正証書遺言です。